お湯を出した瞬間に「ん?ガスっぽい…?」と感じると、一気に頭が真っ白になります。強烈じゃないから、と様子見したくなる一方で、もしガス漏れや不完全燃焼だったらと思うと落ち着けません。
この記事では、給湯器がガス臭いときに最初の3分でやること、逆に触ってはいけないこと、そして「ガス漏れ・排気の回り込み・LPガス残量」など原因の当たりを付ける方法を、できるだけ分かりやすく整理します。
賃貸物件の場合の連絡順、給湯器不具合の場合の修理、または交換の判断方法までまとめたので、焦っている今でもそのまま使えます。
この記事で分かることの要約
「給湯器周りがガス臭い!」最初の3分で何をすればいい?

ガスの臭いは「本当に危ないケース」と「勘違いしやすいケース」が混ざります。だから最初は、原因探しより先に安全の型に当てはめるのが最短です。
ポイントは火種を作らないこととガスを止めること。ここだけ先にやれば、次の判断(どこへ電話するか、何を伝えるか)が落ち着いてできます。
やってはいけないこと
ガス臭の場面で一番怖いのは「小さな火花」です。以下は絶対に行わないでください。
- タバコ・ライター・コンロなどの火気使用
- 換気扇、照明、インターホンなどのスイッチ操作
- 給湯器に顔を近づけて臭いを確かめる
電気のスイッチは、操作の瞬間に目に見えない火花が出ることがあります。換気扇や照明、インターホンも同じで、良かれと思って触った動作がリスクになります。
さらに、臭いの元を探そうとして顔を近づけるのも危険です。もし漏れていたら、濃い場所に近づくほど危険度が上がります。
焦るほど「確認したい」が勝ちますが、ここは一回ブレーキを踏みます。
「換気扇を回せば安全」はよくある思い込みです。換気は大事でも、手段は窓を開ける換気に寄せます。
安全な換気とガスの止め方
やることはシンプルですが順番が大事です。慌てると「何を閉めたか分からない」状態になりやすいので、頭の中で手順を一本化します。
- 窓やドアを開けて換気(空気の出口と入口を作る)
この時点では換気扇は触りません。 - 給湯器につながるガス栓(器具栓)を閉める
- 可能ならガスメーターの元栓も閉める
ガスメーターの元栓(メータガス栓)については、戸建ては屋外メーター、集合住宅はPS内や共用部にあることが多いです。場所が分からない場合は、無理に探し回らず「窓開け+器具栓閉止」まででも前進です。
「閉め方が分からない」場合は、写真を撮ってガス事業者に伝えると早いです。暗い夜はスマホライトを使い、転倒や無理な姿勢を避けます。
どこに電話する?
最初の段階は、安全確認の役割と給湯器を直す・交換する役割で、窓口が分かれます。ここを整理すると迷いが消えます。
まずは、あなたと家族の安全確保のためにガス事業者の緊急窓口が最優先です。都市ガスなら契約しているガス会社、LPガスならボンベや検針票に書かれた販売店が窓口です。ここで「ガス漏れの可能性があるか」を確認してもらえます。
電話での伝え方は、短くてOKです。「ガス臭を感じた → 元栓を閉めた → いつどこで臭ったか」この3点だけでも十分前に進みます。
体調不良を感じた場合は?
家族に体調不良(頭痛、吐き気、めまい、だるさ)が出た場合は、ガスの種類に関わらず急いで避難と医療につなげます。臭いが薄くても体調が優先です。
同じように、「いつから」「どこで」「何をしていた時に」「今はガス栓を閉めているか」を短く伝えると、情報が伝わりやすくなります。
ガス漏れ原因ではないことが分かった場合は?
ガス会社(またはLP販売店)に連絡したうえで、ガス漏れが否定されたり、給湯器側の問題が濃厚になったら、次に頼りたいのが給湯器交換を得意とする電気工事会社です。
給湯器はガスだけでなく、電源・リモコン配線・設置環境(排気の回り込み)まで絡みます。電気工事会社なら、交換に必要な周辺工事も含めて、まとめて段取りできます。
結果として、訪問回数や手戻りが減り、解決が早くなりがちです。
自分でできる給湯器の臭い原因確認はどこまで?

ここでのゴールは、点検の現場で「再現しない」「原因がつかめない」を避けることです。分解や内部いじりは、危険なうえに原因を増やしがちです。
やるのは給湯器の不調の症状を目視と状況の記録だけ。これだけで、対応スピードが変わります。
給湯器まわりの目視チェック(錆・濡れ・黒ずみ)
目視は「異常の写真を残す」つもりでやると抜けが減ります。ポイントは以下です。
- 外装下部の強い錆
- 本体下の水濡れやポタポタ
- 排気口周りの黒ずみやすす
- 排気口・給気口の前に物がないか
錆は下部に出やすく、腐食の入り口になることがあります。
触らずに見て、撮って、メモします。暗い場合はライトで照らし、手を奥に入れないようにします。
臭いの“発生タイミング”を記録する(点火時/使用中/停止後)
臭いの切り分けはタイミングが一番のヒントです。以下のように、タイミングによって疑う方向が変わります。
- 「点火の瞬間だけ」→燃焼開始時の挙動
- 「使用中ずっと」→燃焼状態や排気の回り込み
- 「停止後に戻る」→風向きや残留ガスの流れ
同時に「お湯の温度が上下する」「リモコンにエラーが出る」「異音がする」も書き添えると、現場が早く動けます。
窓・給気口・風向き(排気の回り込み)を確認する
排気の回り込みは「給湯器が悪い」より「配置と風」の問題で起きることがあります。窓や給気口が近いと、外の排気が室内に入りやすくなります。
確認のコツは、臭いが出た時に「どの窓が開いていたか」「給気口は開いていたか」「風はどちらから吹いていたか」をセットで考えることです。もし臭いが強いなら無理に再現しなくて大丈夫です。
対策としては、給湯器側の窓を閉める、風上側を開ける、給気口の位置を見直すなどの工夫が効くことがあります。根本は点検で「排気が変な方向へ当たっていないか」を見てもらうのが早いです。
その給湯器周りの臭い、本当にガス?よくある3つのパターン

初動が終わったら、次は「臭いの正体のあたり」を付けます。ここを外すと、点検が長引いたり、説明が噛み合わなくなります。
よくあるのは以下の3つです。加えて「ガスではない臭い(焦げ、酸っぱい、下水っぽい)」も混ざるので、臭いの種類と言葉を分けてメモすると強いです。
- ガス漏れ(着臭剤の臭い)
- 排気の回り込み
- LPガス残量が少ない時の臭いの強調
ガス漏れっぽい臭い(着臭剤)の特徴
ガスそのものは無臭で、漏れに気づくために臭いが付いています。ガス漏れの臭いは以下の特徴が出やすいです。
- 同じ場所で繰り返し強く臭う
- お湯を使っていない時も臭う
- 時間が経っても消えない、または戻る
また、漏れは「給湯器本体」だけでなく「配管のつなぎ目」「ガス栓まわり」でも起きます。だから、給湯器の前だけを嗅ぎに行くのではなく、「どこで強いか」を距離で把握する方が安全で正確です。
一瞬で消えたとしても、同じ場所で繰り返すなら放置せず、ガス事業者の点検を優先します。器具栓を閉めても、配管側の漏れは別で起きることがあるため、点検につなげた方が早いです。
排気(燃焼ガス)の回り込みで臭うケース
排気の回り込みは「漏れていないのに臭う」代表例です。屋外設置でも、風向きや壁の形、窓・給気口の位置で排気が室内側に入ることがあります。
特に多いのは、ベランダの窓が給湯器に近い配置、外壁の凹凸で風が巻く配置、強風の日です。この場合、臭いは以下特徴の出方になりやすいです。
- お湯の使用中や点火直後だけ臭う
- 強風の日や窓を開けた瞬間に入ってくる
- 給湯器の設置位置と窓・給気口が近い
対策の方向性は、窓の開け方の工夫、給気口の位置確認、給湯器周辺の障害物撤去、必要なら排気部材の見直しなどです。
ただし排気が絡むなら、体調への影響(特にCO)をゼロ扱いしないのが安全です。
原因を確定させるだけでも気持ちが楽になりますし、同じ手間なら早い段階の点検がコスパが良いです。
LPガスは残量が少ないと臭いを強く感じることがある
LPガス(プロパン)の家庭では、残量が少ない時期に「いつもより臭う」と感じることがあります。これは「漏れた」ではなく「臭いの感じ方が変わる」側の話です。
ポイントは、残量が少ないこと自体が原因だと決め切らないことです。臭いがはっきりしたり、場所が固定されたり、繰り返すなら点検が優先です。
逆に、交換直前で外気温が低い日など条件が揃うと臭いが目立つこともあります。
LPの場合はボンベ置場やメーター周りでも臭いが出るので、給湯器前だけに意識を固定しない方が良いです。
給湯器からガスの臭いがする原因は?

原因を理解する狙いは「自分で直す」ことではなく、点検で最短ルートを引くことです。給湯器は、ガス・水・排気・電気が一緒に動く機械なので症状は複合になりがちです。
大きく分けると以下です。
- 配管・接続の問題
- 本体内部の劣化
- 不完全燃焼
- 設置環境(排気や給気の条件)
どれも見た目だけでは断定できませんが、出やすいサインがあります。
配管や接続部のゆるみ・劣化で漏れる
給湯器まわりのガス配管は、つなぎ目(継手)やガス栓まわりが弱点になりやすいです。「給湯器の前だけでなく、配管に沿って臭う」「ある地点で急に強くなる」などの出方をします。
長年の振動、温度変化、地震の揺れなどで、ほんのわずかなゆるみやパッキン劣化が起きることがあります。
このタイプは目視で分からないことも多いので、ここはプロの検知器で確認する領域です。
「増し締めすれば良さそう」と思っても、勝手に触ると別の漏れを作ることがあります。触らず、状況をメモして点検につなげます。
本体内部の腐食・水漏れが引き金になる
屋外設置の給湯器は、雨風や塩害、排気の熱、結露で内部が傷みます。内部の腐食が進むと、部品の合わせ面が弱くなったり、排気側の状態が崩れて臭いにつながることがあります。
見た目のサインとして分かりやすいのは以下です。
- 下部の強い錆
- 本体下の水濡れ
- 排気口周りの黒ずみ
これらは単独でも注意ですが、臭いとセットだと優先度が上がります。「水は雨の跳ね返りかも」と思っても、継続して濡れているなら一度点検がおすすめです。
不完全燃焼(給気不足・排気妨害・風・養生シート)
不完全燃焼は、以下のような条件で「燃えるための空気が足りない」「排気がうまく出ない」で起きます。
- 給気不足
- 養生シートや物置きで排気口がふさがれている
- 強風で排気が逆流
出やすい症状は、点火が遅い、燃焼音が不安定、臭いが目立つ、排気口周りが黒くなるなどです。体調不良が絡むなら、使用停止を優先します。
よくある落とし穴は外壁塗装のシート、収納品や植木鉢、ベランダの囲いなど生活の中の一時的な塞ぎです。見つけたらすぐ片付けましょう。
排気口周りのすす・黒ずみは要注意
排気口まわりの黒ずみは「燃え方がきれいではない」サインです。すすが出る背景には、以下に挙げるような複数要因があります。
- 不完全燃焼
- 吸気側にゴミが入る
- 排気が乱れる
- バーナー周りの汚れが進む
いずれも放置して良い方向には進みにくいので、臭いとセットで出たら点検が必要です。
排気口全体が分かる引きの写真と、黒ずみ部分の寄りの写真の2枚があると伝わりやすいです。
賃貸物件の給湯器でガス臭がする場合の連絡は?

賃貸は、手配先と費用負担が絡むので、迷いが増えます。ただ、ガス臭の局面では遠慮して動きが遅れる方が危険です。
基本は安全対応→ガス事業者→管理会社。管理会社は「手配の許可」や「費用の整理」で重要ですが、緊急対応を止める理由にはなりません。
緊急時は管理会社より先に“安全対応とガス会社”
まず窓換気とガス栓閉止をして、ガス事業者へ連絡します。これは賃貸でも持ち家でも同じです。
管理会社へ連絡できる時間帯なら、ガス会社へ連絡した直後に「安全対応済みで、ガス会社点検予定」と共有すれば十分です。深夜で繋がらなければ、翌朝に状況を伝える流れでも問題は起きにくいです。
ガス臭の緊急対応は、まず安全が先です。
電気工事会社は管理会社手配の場合が多い
ガス事業者の点検で「漏えいはなし」「給湯器側が怪しい」となった場合、管理会社が手配する業者が決まることもありますが、対応が遅い・話が進まないこともあります。
そんなときは、管理会社へ「給湯器の修理または交換の相談先」として、給湯器交換を得意とする電気工事会社に相談したいと伝えると話が前に進みやすいです。
電気工事会社に相談するメリットは、単なる本体交換だけではありません。
電源・リモコン線・ブレーカー周り・設置の安全確認まで見られるため、「原因が複合だった」というケースでも手戻りが起きにくいです。賃貸の現場は時間が勝負なので、この“一括で見られる強み”は効きます。
費用負担で揉めないために伝えるべきこと
揉める原因は「情報が不足して誤解される」ことです。管理会社へは、判断材料だけを短く渡します。
伝えるべきは以下です。この5点が揃うと、管理会社側も次の手配がしやすくなります。
- いつ、どこで、どんな臭いがしたか
- 換気と閉栓を済ませたか
- ガス事業者へ連絡し点検予定か
- 給湯器の型式と設置場所
また、修理や交換の話になった時に備えて、写真(錆、水濡れ、黒ずみ)とメモ(タイミング)を添えると、話が一気に進みます。
修理か給湯器ごと交換か、判断の目安は?

結論は、安全リスクが絡む症状と使用年数で考えるのが納得しやすいです。修理か交換かで迷うのは、今の出費だけで見てしまうからです。ここは「次の故障確率」と「トラブルの重さ」を一緒に見ます。
おすすめなのが、給湯器交換を得意とする電気工事会社に修理と交換を同時に見てもらう進め方です。給湯器は電源・配線・リモコン・設置条件の影響も受けるため、ここまで含めて判断できる相談先だと早いです。
目安として、10年前後は分岐点になりやすく、部品供給や劣化の連鎖も考慮した方が結果的に安くつくことがあります。
使用年数が10年前後なら交換検討が現実的
給湯器は、直しても別の部品が順番に弱ってきます。だから年数が進むほど修理の回数が増えやすいです。
よくあるパターンは「今回は点火系、次は水量センサー、次は基板…」のように順番に出てくる形です。
10年前後なら、修理の見積もりと交換の見積もりを同時に取って比較するのが合理的です。修理費が一回は安く見えても、次の故障で再訪問になれば合計が膨らみます。
ガス臭・すす・水濡れが重なるなら“安全側”に寄せる
ガス臭に加えて、排気口の黒ずみ、下部の水濡れ、強い錆がある場合は燃焼状態や内部腐食の可能性が上がります。ここで無理に使い続けると、生活の不便だけでなく安全面の不安も増えます。
このタイプは「修理できても、根本が残る」ことがあります。点検の結果次第ですが、提案が交換寄りになっても不自然ではありません。
逆に、症状が軽く、原因が明確で部品交換で収まるなら修理が妥当なこともあります。大事なのは、症状のセットで判断することです。
だからこそ、給湯器本体だけでなく電源・配線・リモコン・設置環境までまとめて見られる相談先が強いです。給湯器交換に慣れた電気工事会社なら、点検の段階で「修理で止血できるか」「交換で根本解決が早いか」を判断しやすく不要な往復も減ります。
見積もり比較で見るポイント(工事範囲・保証・撤去処分)
見積もりは金額だけだと比較できません。見るべきポイントは以下です。
- 工事範囲(本体、リモコン、配管、電源周り)
- 保証(本体と工事の区別、期間の明記)
- 撤去処分費や出張費が含まれるか
ここが曖昧な見積もりほど、当日に追加が出やすいので注意します。
給湯器交換を得意とする電気工事会社に頼む利点は、ここがクリアになりやすいことです。特に「電源やリモコン配線まで含むか」は、見積もりの差が出やすいポイントです。
まとめ
給湯器がガス臭いと感じたら、最初にやるべきは原因探しではなく安全の初動です。火気は使わず、換気扇や電気スイッチにも触れずに、窓を開けて換気しましょう。
給湯器のガス栓と可能ならガスメーター元栓を閉めたうえで、ガス事業者の緊急窓口へ連絡します。
その後、ガス漏れが否定されたり、給湯器側の不具合が濃厚になったら、次は給湯器交換を得意とする電気工事会社に相談するのがスムーズです。給湯器は本体だけでなく、電源・リモコン配線・設置環境(排気の回り込み)まで絡むため、まとめて見てもらうほど手戻りが減ります。
使用年数が10年前後、黒ずみや水濡れがある場合は、修理と交換を同時に比較すると判断がラクになります。まずは状況メモと写真を用意して、一度点検の相談から始めてください。
よくある質問
ガス会社に連絡したあと、次はどこに相談するのが早いですか?
ガス事業者の点検で「漏えいはなし」「給湯器側が怪しい」となったら、給湯器交換を得意とする電気工事会社への相談が早いです。本体だけでなく電源やリモコン配線、設置環境までまとめて確認できるので、修理か交換かの判断まで一気に進みやすくなります。
給湯器が「一瞬だけ」ガス臭いのですが、点検は必要ですか?
一瞬でも初動(窓換気、元栓閉止、スイッチに触れない)を行い、再発や他の症状があればガス事業者へ連絡が安全です。風向きや点火タイミングで短時間に感じる場合もありますが、自己判断で決め切らない方が早く解決します
ガス臭いので換気扇を回してもいいですか?
ガス臭を感じた場面では、換気扇や電気スイッチが着火源になり得るため触れないのが基本です。換気したい場合は窓やドアを開けて空気の通り道を作り、ガス栓を閉めてからガス事業者へ連絡します
賃貸住みですが、管理会社とガス会社どちらへの連絡が先ですか?
まずは安全対応(火気禁止、窓換気、元栓閉止)をして、ガス事業者の緊急窓口へ連絡が先です。その後に管理会社へ状況共有すると、対応も費用の話もスムーズになりやすいです。
賃貸でも、安全対応とガス事業者への連絡を済ませたうえで、管理会社に「給湯器の修理・交換相談を進めたい」と共有すれば動けます。管理会社指定の手配になることもありますが、対応が遅い場合は、給湯器交換が得意な電気工事会社での点検・見積もりを提案すると話が進みやすいです。写真と状況メモがあると説明が一度で済みます。
